るーさんと駆ける 

RENAULT LUTECIA3RSに一生懸命乗っています。こそっとkangooもいます

他人事ではない

実は。3月にクルマのスクールに参加した帰路、逆走車に遭遇した。厳密にいうと対峙したのは自身の斜め前を走っていた車。

片側2車線で中央分離帯がある、両側が田畑の道路で、夜間で交通量はかなり少なかった。街灯はあるが周囲が田畑で交通量がないのでかなり暗い。

逆走車が右側車線を走ってきて、自車の斜め前を走っていた車と対峙する形になり、私の斜め前の車は最初左側に避ける動きを見せたが、私が走ってきていたので避けるのをやめた。

私も気がついていたのでブレーキを踏んでいたから左車線に来ても避けられたとは思うが…

衝突する前に両車が向き合う形で停止。斜め前の車は相当恐怖だった事だと思われる。どういう避け方になっても良いように私も止まっていた。

違和感を感じてから、逆走車のライトが迫って来て、ブレーキを踏むまであっという間だった。対向する形でお互い走っているのだから。

どうすればいい⁈

今私何をすれば…

対峙した車が車線を変えた。逆走車は気付いたのか止まったまま。

 陸橋の終わりがけの場所で路肩もなく夜間でスピードを出す車がいてもおかしくない道だったこともあり、私は後続から追突される恐怖に勝てず。

 

そもそも、ぶつかられそうになった車は、逆走車とお互い止まったのだから、その後退いてはいけなかったのかも知れない。

私とてせめて逆走である事を、窓を開けて大声で知らせるべきだったのでは…

でも車から降りるのは危険だし…せめて警察に通報するべきだったのか…ただ場所の説明ができない…車を止める場所がない…

何かするべきだったのだと思う。それからしばらく、ああいう時に自分はその後どう行動するべきだったのか、随分と反省をした。

正解はないけれど、夫には「お互い止まったなら、ハザード出して後続を止めて、逆走だということを理解させないとダメだ」と言われた。その通りだが。

 


次に同じ様な事があったら余裕は無いが精一杯考えようと思う。難しい。自分が二次被害にあってもいけない、放置するのも違う。

 


なぜだろう?なぜ近年そんなに逆走のニュースが多いのだろう?ニュースに取り上げる数が多いだけなのか、本当に増えているのか。

 しかし、ニュースは出来事だけを伝えるものだから、モヤモヤはずっと溜まっていく。

 

先日、元々認知症の診断医で「運転と脳」を研究しているという学者さん?お医者さん?の本を読んだ。

個人的な読後感としては、結局運転のベースにあるものの多くが情報処理と脳内の情報伝達なので、脳の衰え方によっては運転に支障が出るのは素人的にも納得がいく。

ただ、興味深いのは、脳も衰えを緩やかにし鍛える事ができるという話だった。それが「これ(特定の健康食品みたいなもの)を食べれば!」とかそういう事ではなく、とどのつまりは、運転や日々への取り組み方、ひいては生き方によっても変わってくるのだなという気がした。

改めて日常を大切に体調管理をして前向きに生きていこうと思ったのであった。

読んだ本は「75歳を過ぎても安全運転できる運転脳を鍛える本」(自動車運転外来専門医 朴啓彰 著)

 


私は自分の運転や判断に自信がない。それは今でも大きくは変わらない。視野の広さや判断能力、空間認識も自信はない。運転を習ってもそこの根本は大きくは変わっていない気がしている。特に何か起きた訳じゃないけれど、今一つだなあ、自分たいした事ないなあと思う時も多い。

ただ、運転を習った事で自分の中にいろんな基準や、運転とは、交通とは、という考え方が生まれてきた。自己観察をして、考えて、練習して、不安は少なくはなった。車を運転していて頭痛がしてくる事がなくなってきた。

近年、いつもの場所を運転していて、ふと自分が昔より遠くまで視野に入れて見ている事に気がつく時がある。(近くばかり見るのは直近の自分の操作と判断に不安があるからだと私は思う。操作と判断に確信があればもっと先の情報収集をしようとする。)

命の危機という訳ではなかったが、数年前に体調を崩して、投薬の影響で一時は歩くのが大変な位筋力が落ちた。地道にできる努力を重ねてきたけれど、昨年くらいから随分と動きと調子が良くなった。相変わらず腰も時々痛むし、突如膝が抜ける、いわゆる年齢膝ってこれのこと?的な事もたまにあるけど、最低限必要な事に対して困らなくなってきた。脳も身体も裏切らないのだなと思う。

そして昨年久しぶりにクルマのスクールに参加した時に、最初体力筋力が保つのか心配したのだけれど杞憂に終わった。

「意欲」がこれだけの活力を生み出すのかと自分でも驚いた。

 もちろん冷静に自分の能力を見極めることは必要だし、体調を崩した事で曲がりきらなくなった指のように戻って来ない能力もある。それでも身体は裏切らない。必死に俯瞰した視点で考えればやった事に対して正直だ。この先の加齢に対して学んだ事も多かったなと思う。

そして不思議と、車がないと楽しみがなくなるとか、そういう感じでもなくなった。執着自体は少なくなった。車も運転もかなり程々に(笑)好きだけど。

 


まあ、きっとペダルの踏み間違いも逆走も世の中からは簡単にはなくならない気がするし、そのうち自動運転も本格的に増えてくると思う。

いつまで日常運転を楽しめるかわからないけれど、いろんな理由で、運転を楽しみたいならクローズドコースにという流れに世の中がなったとしても、あまりそこに乗って行けそうにもない。だからどこかで世の中含めいろんな事が好転しないかさせられないかと考えつつも、いつでも車趣味から離れる心構えはある。

とにかく気をつけて、自分も周りもよく観察して無事でいようと思う。

いろんな意味で他人事ではないんだよな。